いつ、書こうかと迷っていた理不尽②。

理不尽①の反響が大きく、やめようかと思ったが昨日の岡垣フェスタの懇親会での何人かの指導者から言われた一言により気が変わってしまった。ちなみに体が一つしかないので、昼間の大会には顔を出せないことが多いが、選手たちのために夜の懇親会にはできるだけ参加している。二十歳のとき、指導していたチームが選手たちのおかげで創部2年で福岡県王者となった。その後、名もない中体連チームの顧問をしていた30代前半のとき、過去の大したことない栄光は封印して、他のチームの関西遠征の運転手を買って出て、ある大会の懇親会に参加した。関西の大物指導者に1次会で顔を覚えてもらい、2次会で名前を覚えてもらい、3次会で初めてサッカーの話をしてもらい、4次会で大阪の大会の参加申込書を手渡しされた。翌年、中学生のしょうたコーチを連れて大阪遠征に行き、ガンバ大阪に0対10で何もさせてもらえなったことを今でも覚えている。そのときから、懇親会への参加は大事にしている。

前置きが長くなったが、ある指導者から「小学6年生の選手たちには、クラブに行くならひびきが一番だよ」って言っていると聞かされた。その時は、リップサービスでも誉め言葉として受け取り単純に嬉しかったが、その後こうも言われた。「しかし、選手たちは谷川の厳しい指導に尻込みしてるから、あまり行かないみたいだ。」

そうか。確かに選手や保護者に対して、一切妥協していない。でも、その選手の存在を認めていない訳ではない。どの選手も保護者も公平に接し、その力を認めたうえで接っすることを心掛けている。しかし、時としてチームの現状を理解してないプレイをしていたり、他の選手をリスペクトできない言動をしたりする場合には、絶対に引きさがらない。それが厳しいと受け止めてチームを去る選手がいるのも現実である。でも、こういうことは多かれ少なかれ、どこの世界でもあるものだと思う。皆いつかは社会人になる。社会にでると、もっともっと厳しい現実が待っている。その時にひびきで培った粘り強さやチャレンジ精神などの根性が生かされたら良いと思って指導している。サッカーは雨の日も、雪の日も暑い日も、グランドに立てば100%全力で最後まで戦わないといけない。例えは悪いかもしれないが、私たち街クラブは養殖・促成栽培やブランドを集めて店(試合)にだしているのではない。路地栽培を最大に生かす工夫をして店(試合)に出している。多分、多くの指導者は同じ思いで、仕事が終わってから指導に参加したり、家庭を犠牲にしながらも週末の指導に参加したりしているのだと思う。指導で生活している人たちもお金のためにやっているのはなく、純粋にサッカーが好きでやっているのだと思う。そうじゃないと続けられないっすよね。

話は変わるが、若い指導者たちからも「谷川さんの試合中のあの言葉はどういう意味ですか?」や「今やっているあの練習のねらいは何ですか?」などの質問も受けたので、あんまり変なことは言ったり、したりしてはいかんなと少し反省しました。但し、一つ言えるのは、指導の勉強は本気でやっている。人まねをするときもある。しかし、一番大事にしているのは、自分の直感である。いろんな指導法があるが、最後はここに帰ってくる。だから、理不尽と言われるのだろうか…でも、ひびきの特典を一つだけ言わせてください。今年も3年生18人中、サッカー推薦希望の17人全員(一人はサッカー推薦のない東筑希望)の高校の指導者とはお会いし、君たちの理不尽に耐える強さを伝えておきました。内定を受け取った中3の選手たち、君たちに初めてサッカーの楽しさを教えてくれた少年時代の指導者への報告を忘れずにしてください。