逆境1の続き

2019年のルールブックには、ベンチからの指示ができるのは一度に1人、立って指示できるのも1人となっている。

また、ベンチ以外からのサイドコーチは、基本的に出来ない。

その昔、中体連公式戦の本部のいかりや長介の声にそっくりの審判委員長から「サイドからなら、どんどん指示していいよ。」と言われて、本城陸上競技場の観客席から指示を出し続けた。
今は事前登録すれば外部指導者もベンチに入って指示ができるが、当時の中体連公式戦のベンチには顧問と学校職員しか入れなかったため、ベンチには練習を一回も見たことのない校長と教頭が座っていた。

外部指導者だが、三級審判を取得して割り当てられた主審をこなしていた姿をみて、サイドコーチOK!の言葉をかけてくれたのだと思う。

でも、指導者経験が浅かったから、

「集中!」しか言ってなかった。

どんな場面でも「集中!」「集中!」である。

でも、この言葉は当時の中学生から、言われた言葉である。

当時、高校を卒業して就職したあとに、自分のワガママで大学に行くことを選んだから、1人暮らしをして、学費も生活費も出来るだけ自分で費用を賄おうと3つのバイトを掛け持ちした。

そのうち、一つは肉体労働、もう一つは中学生の指導、そしてもう一つが小倉南FCの低学年の指導だった。

その、低学年の指導は人数も多く、正直指導中に何をしているかよくわらん時間帯があった。そのとき手伝いに来ていた中学生から、「コーチ、集中!」と言われて、ガーンと頭を叩かれた感覚になったのを覚えている。指導内容が、良かろうと下手やろうと子供たちは、指導者の熱意というのは読み取るのである。だから当たり前だが、低学年だからといって、適当に指導しては絶対にいけないのである。

あれ以来、指導中に集中を切らしたことはない。

ちなみに、その低学年は数年後に全日で日本一(同時優勝)となった。

もし、集中が切れる時がきたら、指導者を引退するときだろう。
または、ひびきの選手が日本代表になったときだろう。
その時は、一番のサポーターになるだろう。

目標なき練習に成果なし!全力実力発揮!

さあ、今日も時間を大事に使おう!