2年半前の中1入会時には、人数だけ多く、まとまりのない集団だった。

試合をしても、自分のやりたいことしかやらず、文句だけはいっちょまえに口にする。

そのため、実力で上回っていてもゴールが中々決まらず、逆襲でやられる典型的なダメチームだった。

練習も集中力が続かず、途中で走りに変わることも多かった。

 

2年生の秋に、多くの者が退部するか続けるか迷った。

何も言わず、自分で決めさせた。

親から促されて残った者もいれば、退部した者もいたが、最後は自分の意志で決断させた。

 

これといった成果もだせないまま、自分たちの代のリーグ戦が始まる。

前の3年生が、1部リーグから降格したこともあり、2部で優勝して1部リーグ昇格と3年連続九州大会出場が目標だったが、正直難しいと思っていた。

 

今年の2月から、リーグ戦が始まり初戦は中体連チームに薄氷の勝利。

2戦目も、無得点で引き分け。とれるところでゴールが奪えない学年だった。

 

そんな時、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、3月から活動が中断された。

6月から活動を開始したが、北九州に第二波がきたため、試合ができ始めたのは7月からだった。

7月と8月は、高校の練習会に参加したり、異常な暑さがあったりしたため、無理はさせられないまま、9月からのリーグ戦再開を迎えた。

 

再開したリーグ戦の初戦は、台風のため延期。

週末に2試合という過密日程の中、6試合連続勝利で2部リーグ優勝を果たした。

最後の4試合は、1点差の勝利。どちらに転んでもわからない試合だったが、抜群の集中力で乗り切った。

 

今週末に、リーグ最終戦を迎える。

相手とは、2年前のU-13北九州予選で何もさせてもらえず、0-3の屈辱的な結果だった。

 

何のために戦うのか? 誰のために戦うのか?

そのことが、少し理解できたときに成長が少し見えてきた。

 

上手さや強さで比べても、意味がない。

人は、成長できる生物です。

だからこそ、成長の尺度が大事です。

 

人が、成長する姿を見ることができることは、本当に幸せである。

 

あと、もう少しおつき会いください。